応募は終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
スピード抽選!その場で当たる!
抽選で豪華賞品が当たる!
使い分け
情報省映画部門の二代目長官に就任した著名な美術批評家ケネス・クラークは、1940年1月に「映画プロパガンダのためのプログラム」を作成し、映画をプロパガンダとして利用する際の方針を明確化した。クラークは、ニュース映画、ドキュメンタリー映画、長編映画の三種類の映画をそれぞれプロパガンダとして活用していく際の指針を示した。ニュース映画は国民に適切で正確な情報を与えるという民主主義国家のプロパガンダとしての役割を担うのに対して、ドキュメンタリー映画は「イギリスはどのように戦争を戦うのか」、そのやり方を国民に知らしめる重要な役割を担っていた。そして長編映画は「何のためにイギリスが戦うのか」、その大義を国民に伝えるのにうってつけのメディアであった。
『IN WHICH WE SERVE』
デヴィッド・リーンとノエル・カワードの共同監督による長編映画『軍旗の下に』(原題『IN WHICH WE SERVE』/1942年)は、カワードの友人であったマウントバッテン卿の戦争体験を基に、ドイツ軍に駆逐艦を破壊されて、救命ボートに揺られて海を漂うイギリス海軍の男たちの物語を描き出している。カワード扮する上流階級の士官、下層中産階級の兵曹、労働者階級の上等水平の三人のフラッシュバックを中心に映画は展開していくが、このような階級を超えた男たちの絆の物語は、イギリスのすべての階層が一致団結して戦争を勝つというメッセージを含んでおり、プロパガンダとしても非常に効果的な内容であった。『軍旗の下に』は戦間期のイギリス映画のなかでもっとも成功した作品のひとつとして記憶されている。
トリビア作成:佐藤元状(慶應義塾大学法学部教授/イギリス文学、イギリス映画研究)
応募期間
2017年9月15日20:00〜2017年12月10日23:59 まで
注意事項